みどりの部屋

日々思うことを書いていきます

コンテンツ開発における入れ物と中身と人材の話

こんばんは、みどりです。

最近仕事でコンテンツの拡張開発を行うことが多いのですが、データの入れ物(機能そのもの)と中身(データ)について考えることがあります。

まず、私が従事しているスマホゲーム業界においては、サービスを運営していく「運営」と、新機能開発や改修の企画・ディレクションを行う「開発」を、それぞれ別の企画メンバーが専任で担当することが多々あります。新機能を追加する場合、開発完了までは開発がおこない「ハコ」を作ります。そして、運営側に引き渡し、運営でやりたい事に合わせて実装するデータやバランス調整を行います。

ここで問題となるのが、運営のやりたいことと開発が作ったものがしっかりマッチしないケースがあることです。要は入れたいモノをハコに入れることができない状態になります。

開発が始まった時点では、作るもののゴールはお互い認識が合っているのですが、時とともに運営が求めるものが変わるわけです。


これには理由があります。

運営は毎日様々な施策を投入し、数字を作って行きます。スマホゲームはナマモノなので、常にユーザーの状態や数字がめまぐるしく変化していきます。
その結果、認識を合わせていたはずなのに、実装してみたらやりたいことの半分しか満たすことのできない機能になっていた、ということが起こるわけです。
開発開始時には想定していなかった新たな要素が必要になった時点ですり合わせを行えばある程度軌道修正できますが、スピード感は失われます。

この現象は、これから先スマホゲーム開発が年々複雑化してスピードアップしていくことで、より浮き彫りになっていくと思います。
前述したものは一例に過ぎず、運営と開発以外の現場でも起こっていることではないでしょうか。


こういったミスマッチを解消するためにはどうしたら良いか、ということを考えることがあるのですが、残念ながら明確な答えはありません。
1つのプロジェクトに関わる人数が多くなるほど、意思の伝達速度は落ち、作業フローは複雑化していきます。急速に高度化するスマホゲーム業界において、確実に利益を上げられるコンテンツを作ることは簡単ではありません。


ただ、1つ言えることは、複数分野の業務を一人一人ができることで、業務効率は上がりやすいということです。
簡単にいうと、運営もできて数字も読めて開発もできる人であれば、日々数字を追ってさえいれば必要なものがわかり、予測もできるわけです。つまり、担当同士のすり合わせが最小限に抑えられる上に、必要になりそうな要素を先読みして準備ができるので、ミスマッチは起きにくくなり、開発スピードを向上させることができるでしょう。


今回は開発と運営の話を例にあげましたが、プロモーションやサウンド、デザインなどにおいても同じことは言えると思います。

1つの仕事だけでなく、隣接する分野の業務も意識して知識や経験を蓄積すれば、新たな仕事にも繋がります。様々な知識や経験がある人でないと、この先スマホゲーム業界において生き残っていくことは難しくなるかもしれません。